2012年10月1日月曜日

284)オールOKの向こう側に観ているもの

シニフィアン研究所(埼玉県上尾市&和歌山県和歌山市)の迎意 愛(むかい あい)です。
精神分析という対話療法で心身の悩み相談をしています。

           
今日は、「オールOKの向こう側に観ているもの」 について書きたいと思います

子育ての基本として『オールOK』を推奨しています。
オールOKをしてもらった子どもは、
主体性を持ち、自己主張ができ、
自分の人生を自ら切り開いてゆく人間に成長することでしょう。


その第一歩として、
「子どもの要求が出たら、敏速に的確に行動で応える」ことに徹することからスタートです。
ところが、最初はほとんどの親(直接的に母が対応するのがベストなので以下母とします)
子どもの要求は際限がなく、エスカレートするばかりのように感じま
す。
そして
『まだやらなきゃいけないんですか?』
『こんなことまで言う通りにしないとダメなんですか?』
『お金が続きません。こんなことがいつまで続くんですか』etc
と、質問や非難の声が挙がります。
与える母の側からすれば、当然のことでしょう。

子どもの側から考えてみましょう。
子どもは、なぜ際限がないと思える要求をするのでしょう。
一体何を求めようとしているのでしょう。

欲しいと言うから買っても、すぐに飽きて大切にしない場合が大半です。
そして、次から次へと求めます。
そのようなことが、ある一定の期間続きます。(後に、必ず止まる時がきます)
それは、まるで「永遠に尽きない母のおっぱい」を求めている貪欲な乳児の姿そのものです。
それこそ、すべての人間が求めて止まないものなのかもしれません。
そして、それは、永遠に手に入らないものの代表です。

与える母の側も、求める子どもの側も、永遠に尽きることはないように思います。
それでも与え続けよう(オールOKしよう)とする母の姿に、子どもは何を読み取るでしょう。
それは≪母の愛(覚悟)≫ではないでしょうか。


『こんな僕(私)でも母は絶対見捨てない』
『どこまでもオールOKしようとしてくれている』
『これから先、どんなことがあろうと、きっと母だけはオールOKしてくれるに違いない』
このように、オールOKしようとする母の姿の向こう側に、
子どもは
永遠に尽きない母の愛(何があってもすべて引き受ける覚悟)を心に描いているのではないでしょうか。
このような母の愛のイメージを心の中に持つことを『内在化』といいます。

母の愛を内在化した子どもは、
現実の母その人を求めるのではなく、
今度は、その愛を必要としている人に与えようとすることでしょう。
それも、オールOKの方法で。
(要求が出たら、敏速に的確に行動で応える)

以上から、オールOKの向こう側に観ているもの、
それは≪母の愛(覚悟)≫だと言えるのではないでしょうか。


オールOK子育て法の教室を開いています。
詳しくはシニフィアン研究所のHPをご覧ください。http://signifiant-lab.com/#10
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