2012年9月8日土曜日

270)画家ジミー大西=オールOKで育てる

シニフィアン研究所(埼玉県上尾市&和歌山県和歌山市)の迎意 愛(むかい あい)です。
精神分析という対話療法で心身の悩み相談をしています。
           
今日は、「画家 ジミー大西=オールOKで育てる」 について書きたいと思います。
ジミー大西についての詳細はウィキペディア参照
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%9F%E3%83%BC%E5%A4%A7%E8%A5%BF

先日、テレビで「ジミー大西」を紹介する番組を偶然見ました。(二人の女性との対談・体験形式の番組)
その番組を見て『オールOKで育てることの大切さ』を再認識しましたので、記憶を頼りに紹介したいと思います。
ジミー大西(以下、彼と呼ぶ)が自ら語ったエピソードから、心に留まったいくつかをならべてみます。

1)小学校時代の写生の時のエピソード
  他の児童は写実的な絵を描いていたが、彼は雲を見た時『僕には、ぞうさんに見えたんです』そうです。
  担任の先生は「大西君はそれでいいのよ」と彼にヘッドフォンをつけてくれたとのこと。
  それのせいか、今でも彼は絵を描くときには、『ヘッドフォンをつけないと描けないんです』と語っていました。

2)デッサンはできない
 大半の画家はデッサンや遠近法などの技法を習得しているが、『僕はそれがまったくできないんです』。

3)作品のタイトルは、奥さんが付ける
 
収録中に書いた海辺での作品に対して、アナウンサー(だったと記憶している)が
「大西さん、この絵のタイトルはなんですか?」に対して
『いや、奥さんに聞いてみないとわかりません』と返答。
4)寂しさを埋めてもらいたかった―マネージャーだった奥さんとの結婚の経緯
 ピカソに会いにスペインへ行ったとき、日本を離れて一人で寂しかった、その寂しさを埋めてほしいと思って、
マネージャーだった奥さんを、隣の部屋に泊まるように誘い、『男として責任をとります』と宣言したとのこと。

5)よく立ち寄るお店で
 焼き飯とパスタを同時に食べる彼に「一緒に食べるんですね」と質問、それに対し
 『口の中で両方を一緒にしたいんです』と答えた。

6)明石家さんまが語る運転手時代
 さんまは混雑した道が嫌いとのことで、それを知っている彼は、
 ある日、空いている道を選んで走っていたら、さんまの自宅に戻っていた。
「さんまさんは、そんなジミーさんを怒ったことはなかったんですか?」の質問に
「いやあ、怒らなかったですねえ」とさんまが答えていた。

数々のエピソードの中から、印象深いものをいくつか挙げてみました。
どのような感想を持たれたでしょうか。
もし、彼がわが子なら・・・と考えてみたら
果たして、「あなたはあなたのままでいいのよ」と認め、受け入れられるでしょうか?
私は、きっと無理だと思います。
それはなぜなのでしょう。
なぜ周りの人と違っていたら、認めることも、受け入れることもできないのでしょう。
その根底にあるのは、≪不安≫ではないでしょうか。

その不安は孤立を招き、自分の存在を危うくすると感じてしまう心から発している気がします。
何らかの集団に帰属している=一人(自分だけ)ではない=存在を認めてもらえている=存在していて良い=安心
このような連鎖があるのではないでしょうか。
可愛いわが子が、集団になじみ、孤立しないようにしてやりたい。
それが、わが子の安心であり、親の安心でもある。
だからこそ、人と違っていることを恐れ、枠組みからはみ出ないように躾けようとする。
この親の想いが、子どもの自由に伸びようとする芽を摘むことにもなりかねないのでしょう。

これらの視点から、彼(ジミー大西)のエピソードを振り返ったとき、
周りの人が、彼の自由に伸びようとする芽を摘むことなく、伸ばしたと考えられるのです。
「大西君はそれでいいのよ」とヘッドフォンをつけてくれた先生。
「怒らなかったですねえ」と言った明石家さんま。
きっと彼を取り巻く多くの人たちが、彼の「人とは違うこと」を決して否定せず、
指導せず、去勢せず、あるがままの彼を受け入れた。
その環境が、『天才画家 ジミー大西』を育てたのだと思います。

人と違っていることが、必ずしも天才や偉人を育てるとは限らないことも事実でしょう。
それでも、あるがままを否定せず、指導せず、去勢しないことが
人を育て、誰にも似ていない個性的な人を育てることも事実だと思うのです。
親が思い描く子どもの理想像は、決して親の枠を超え出ることはないでしょう。
ある時期までは、親が子どもに対して理想像を抱くことは必須だと言われます。
しかし、子どもがその親の描く枠が窮屈で、狭いと感じた時
反抗や抵抗をして、打ち破ろうとしているのではないでしょうか。
その時が、親の描く世界を脱し、より大きな世界へと飛び立とうとしている時だと思うのです。
それを自覚し、勇気をもってその枠を手放す親でありたいものです。

その代表的な方法が『オールOK』子(心)育て法なのです。
心を育てるのに、年齢は一切関係ありません。
『オールOK』で育てていなかったと気付いた時から、育て直しをしましょう。
気付いたその時がスタートの時です。
時期に、早い遅いはありません。

シニフィアン研究所では、
幼少期から大人まで、年齢関係なく
『オールOKの仕方』の教室を随時開催しています。
詳しくはHPを参照ください。http://signifiant-lab.com/
オールOK子育て法http://signifiant-lab.com/raise/
オールOK実践紹介例
「不登校の子どもの母より」http://signifiant-lab.com/escape/
「思春期に悩み」http://signifiant-lab.com/eatingdisorder/

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