2015年2月18日水曜日

405)社会で生きやすいためには母が必要

シニフィアン研究所(埼玉県上尾市&和歌山県和歌山市)の楽歩愛真です。
なぜ、どうしてとの疑問を持ち、納得のできる答えを知りたいと考えている人にとって、精神分析という対話療法は有効な方法です。
今日は、「社会で生きやすいためには母が必要」 について書きます。
社会は言語が基本となって形成、運営されています。
私たちは共通言語を基盤として、互いの意志疎通を図り日々生活しています。
ですから社会の中で生きていく上で、言語は必須のものとなります。
逆にいうと、言語を使って自らの意志や考えを他者にスムーズに伝えられるなら、より生きやすいと考えられます。
そのためには母の存在が必須であり、重要だということを考えてみます。 
すべての人は母から生まれる。ゆえに母が大好きだし、最初の愛の対象だと仮定します。
そして母が居るからこそ、その母を求めて声を発する。
たいていは「ママ」、自分の世話をしてくれている対象=母を呼ぶ声ではないでしょうか。
そしてその母は、それまでずーっと自分に語りかけてくれていた人です。
言葉を発する最初は、愛の対象であるわが母に対してだと考えられます。
このようにして、自分に向かって語りかけてくれている人の言葉を徐々に自分のものとしていくようです。

ここで、疑問が湧いてきます。
言葉を覚えるためには、母が居なくても言葉を語りかけてくれる環境があればいいのでは?
そうかもしれません。
環境があれば必要に迫られて覚えるものだということも事実でしょう。
ただ、複数の人から話しかけられるより、ただ一人の人との環境の方がよりその効果は大きいのではないでしょうか。
特に初めて言葉を覚える子どもにとっては。
例えば、大人が違う言語を習得する場合を考えてみてください。
多数よりもマンツーマンの方が、そして何よりもその人に対して信頼や好意をもてるなら、より効果が期待できると思うのです。
この観点から、言葉を自分のものとして自在に使えるためには、ただ一人の人が常にそばにいて世話をしてくれる環境の中で、そのただ一人の人から語りかけられること。そしてその人に対して信頼や好意をもてること。
ここでは、母から世話を通して語りかけられる環境がより好ましいと考えます。

自らの意志を他者に伝えるための言語を自在に使えることは、社会での生きやすさに繋がる重要な要因だと考えます。
この意味において、その原初において、ただ一人の人から世話をされ、語りかけられる環境がより望ましいと考えるのです。
そしてそのためには母が最適な人だといいたいのです。 

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