2014年11月17日月曜日

398)ありのままの子どもを認める

シニフィアン研究所(埼玉県上尾市&和歌山県和歌山市)の楽歩愛真です。
なぜ、どうしてとの疑問を持ち、納得のできる答えを知りたいと考えている人にとって、精神分析という対話療法は有効な方法です。
今日は、「ありのままの子どもを認める」について書きます。
子どもの言動を認め、受け入れる(肯定する)ためには親の心の中にある理想像を捨てることです。
そうすれば、子どもは今の未熟な自分を認め、もっと成長したいと願い、努力することを学ぶことでしょう。
親は自らの経験を基にして、子どものために良かれと思って様々なことを教えようとします。
そして、子どもは親のその期待に応えようと思っています。
それは親が喜ぶことであり、自分の存在が肯定されることにも繋がるからです。
一方、子どもも未熟ではあるものの、成長と共に自分の意志と欲望を持ち、主張するようになります。
それが、親子間に葛藤をもたらし、軋轢やバトルを生じさせます。
親は子どものためを思ってと言い、子どもは親は解ってないと言います。
兄弟姉妹や同級生、近所や親戚縁者の子どもと比較して言うかもしれません。
では、なぜ親はあるがままの今の子どもを認めようとしないのでしょうか。
一番大きな要因は、何よりも親の中にある理想の子ども像との比較ではないでしょうか。
我が子はこうあって欲しいと思い描く理想の子ども像と、今の現実の子どもとを比べている。
だから親は決して現実の子どもに満足することができない。
理想はあくまでも想像、空想のイメージですから、現実とはかけ離れているのが通常です。
ですから、現実の子どもはどんなに努力しても届くことは不可能に近いでしょう。
このような理想のイメージと子どもは日々闘っていることになります。
このような状況では、子どもはいつか疲れ切ってしまいます。
子どもだけではありません。
理想を追い続ける親の方も疲弊してしまうでしょう。
親子は理想のイメージに翻弄され、やがて本来の目標(例えば子どもの仕合わせ)さえも解らなくなってしまう危険性があります。
これでは悲劇です。

ここから逃れる方法は簡単、まず親が理想を捨てることです。
ここでいう理想を捨てるとは、理想を持ちつつもそれを子どもに押しつけることを止めることを意味します。
親が抱いている理想の子ども像を捨てると、きっと今ある生の子どもの姿がみえてくる。
子どもの長所も短所もみえ、短所を換えることよりも長所を活かす方を選択する希望が湧いてくる。
ここまでくれば、子どももありのままの自分を受け入れられたと実感することでしょう。

「ありのままの自分でいいのだ」
「自分は何をしたいのか、何ができるかを考えよう」

このように子ども自ら考えるようになるでしょう。
これを自発性といいます。
自発性は自主性を育て、主体性を持つ基盤ともいわれています。
『アナと雪の女王』が大ヒットしたのもうなずける気がします。
未熟で欠点だらけでもいい、ありのままの自分で生きていていいんだと思える。
それが子どもを認める、受容することだと考えています。
理想の子ども像を押し付けるのをストップしませんか。
そうすれば親子が共にあるがままを受け入れ、笑顔になることでしょう。
Twitterで日々つぶやいています。
アカウントはシニフィアン研究所楽歩愛真 https://twitter.com/rakuhomanami
 

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